【性差別用語】女子力とは?使われ方・例文・類語などを紹介!

1.「女子力」とは

「女子力」とは、料理やメイクが得意だったり、細かな気配りができたりすることを意味しています。ほかには、次のようなことが「女子力」と言われています。

  • 肌のお手入れをすること
  • 髪のお手入れをすること
  • 可愛らしい部屋着を着ること
  • 絆創膏やハンカチを持ち歩いていること
  • お菓子作りをすること
  • 丁寧な言葉づかいであること

しかし、「女子力」は性差別を行う用語です。「女子力」には、「女は女らしくいるべき」「男は男らしくいるべき」という意味が含まれています。

<補足>性差別とは…

性(生物学的性差)やジェンダー(社会的性差)を根拠にした偏見や差別。

出典:コトバンク

例えば「女なんだから料理くらいできないと」「男なんだから泣くな!強くいなさい」というのが性差別です。

「女子力」にも、「料理・メイクなどは、女性がやるもの」「料理・メイクなどは、男性がやるものではない」という偏見(かたよった見方)があります。ですので、「女子力」という単語は「性差別」を行う用語です。

2.「女子力」の由来

「女子力」という言葉は、男性が女性を支配する社会構造の中でうまれた言葉です。

まず、「男は会社で仕事をするべき」「女は家事・育児をするべき」というような性別によって社会に期待される役割を性的役割=ジェンダーロールといいます。

このジェンダーロールは、男性優位社会と結びついています。

性別役割分業の歴史

日本は、男性優位社会の長い「伝統」があります。大日本帝国憲法(明治憲法)には、普遍的人権概念はなく、特に女性は無権利状態。家父長制度である家制度により、女性は家の奴隷として閉じ込められていました。家制度の下には厳格な性別役割分業システムがあり、これは男女を上下関係に固定するための手段として、あらゆる場面での男女不平等・女性差別の貫徹の基礎とされました。今も続く、性別役割分業の出発点がここにあり、特に女性が、個人として自立することに影響を及ぼしています。

出典:『ジェンダーと私たち

「女子力」という言葉は、現在も続いているこの男性優位社会の中でうまれました。

「女子力」という言葉が性差別を行う用語であることに気づいていない人が多くいることも、この社会がまだまだ男性優位社会であり、男性が女性を支配する社会構造であることを明らかにしています。

3.「女子力」の使われ方と例文

「女子力」を性差別の用語だと気づいていない人が多いですが、次の使い方もすべて性差別です。

  • 毎日の髪のお手入れで女子力アップ!
  • (ピンク色の持ち物が多い相手に)女子力高いね!
  • お料理を勉強して女子力をあげる
  • 女子力を高める方法
  • 私、女子力ないし、どうしよう。
  • さとしくんは、お料理が上手で、女子力が高い。
  • 僕の彼女は、女子力が高い。

4.「女子力」の類語

ケア要員

ここで説明する「ケア要員」は、社会的に女性に男性のケアをさせるという意味での「ケア要員」です。

ケア要員…ケア(世話)をする人員

<例文>

  • 「女性は料理や洗濯ができなくちゃね」と上司に言われた。私たち女性は、ケア要員ではありませんよ。(女性は、男性の世話をするために生きてるわけではないですよ)
  • 「女子力」は、女性をケア要員化するのに都合のいい言葉だろう。(女性を男性の世話係にするのに都合のいい言葉だろう)

こちらのつぶやき、とても分かりやすいです。

5.「女子力」の対義語

脱コル(脱コルセット)

この言葉は、韓国での「脱コルセット」運動からきています。

例えば、2018年から始まった「脱コルセット」運動。10〜20代を中心に広まったこのムーブメントは、社会から強いられた「女性らしさ」「美しさ」に反旗を翻すものだった。女性たちは「#脱コルセット_認証」というハッシュタグとともに、長かった髪をショートカットにした写真、使ってきた化粧品をゴミ箱に捨てた写真などをアップした。

出典:すんみ.”連帯の可能性を求めて“現代ビジネス|講談社.2020.05.16.(最終閲覧日2020-12-08)

「ほし」さんという方のツイートを引用させていただきます。

まとめ

●「女子力」とは、料理・メイクなどが得意だったり、丁寧な言葉づかい・気遣いができたりすることをいいます。しかし、この言葉は、「女は女らしくいるべき」「男は男らしくいるべき」という性差別を行う用語です。

●「女子力」の類語には「ケア要員」という言葉があります。

●対義語には「脱コル」という言葉があります。「脱コル」の目的を「自分らしくいること」だと勘違いしている人がいますが、それは違います。目的をすり替えて、「男性による女性の支配」「社会的に女性が抑圧されていること」に目をつぶってはなりません。